SBR #19 黄金長方形

二重ショック!!幽霊なんかに出会うよりももっと衝撃的な展開…

「音のスタンド使い」の正体はサンドマン
そして、モヴェたんがすこぶるマッチョなお姿に!(そっちかい!)

まあそれはそれとして、いやもうこの展開はショッキングですなあ。彼の目的を考えればありえない展開ではないかもしれませんが、やっぱり心のどこかでサンドマンは「こっち側」だという思い込みがあっただけに、こうして完全に敵に回ったのを見ると動揺せずにはおれません。確かにサンドマンが実は大統領の部下だっていわれたらDIOだってびっくりするわ。

さて、サンドマンのスタンド「サイレント・ウェイ」に対抗するためにジャイロがジョニィに授けたレッスンは「『黄金長方形の軌跡』で回転せよ」。
しかし、ジャイロは黄金長方形の「スケール」であるバックルを持っていたわけですが、それをジョニィに簡単に見せようとはしませんでした。4回「できるわけがない」と言うまでは渡すわけにはいかないと。
そして「音の洪水」によって絶体絶命のピンチに追い詰められたその時、ジョニィはついにレッスンの意味を悟ります。バックルはただの「スケール」であって「本物」ではない。「本物」の黄金長方形、「美しさの基本」を見つけなければ「無限に続く力」には届かない。その「本物」とは自然の中にありふれたもので、深い観察によって自らが見出すものであったのです。
ああ、「敬意を払え」とはツェペリ家の「回転の技術」だけではなく、大自然そのものに対してなのですね。第5部「眠れる奴隷」でもミケランジェロが「彫刻を彫るときは考えてから彫るのではなく、石の中から彫るべき形を取り出してやるだけ」だったというエピソードが語られていましたが、これも「本物」を石の中に見出していたと言うことなのでしょうなあ。こんなところにも63巻コメントで書かれていた「連続」が感じられました。

しかしDIOだけでも手ごわいのにサンドマンを相手にするってのはかなり厳しいですね。
サンドマンは祖先の土地を取り戻すという「受け継いだ者」であり、かつそのためには部族の掟を破り大統領に与することすら厭わない「漆黒の意志」を持ち合わせているいわば裏主人公的存在だったわけです。これが永遠のライバルDIOとチームになるとは。最恐&最悪の組み合わせです。一体どういう決着になるのか。ああもう考えるだけ野暮なのでしょうね。なにせ「あなたの予想はきっと…当たらない!!」のですから。