P2!完結編 感想の完結編

だらだらと書いてきましたが、まとめというか今回の打ち切りについてずーっと思っていたことを。

もう3年くらい前になりますかね。六本木の丘に住むお金儲けが上手な人たちが、よその会社のやり方に待ったをかけて話題になったことがあったじゃないですか。
そしてそのころから「M&A」という言葉が当たり前になってきて、経済のあり方も変わってきて。
当時のわたしは「違法ではないんだろうけど、分別もないなあ」なんてことを思ってました。

しかし、今ならわかる。彼らやファンドと呼ばれる人たちの気持ちがよくわかる。
明らかに良いもの持っているんだけど相手の使い方が間違ってる。そんな中でこっちはもっと効果的な活用方法が分かってて、多少強引な手を使えば相手のやり方に介入できるとしたら…、そりゃあやるよなあって思います。

つまりですね、P2!が打ち切られたことを知ったときに一番最初に思ったのが
「マンガにもTOBとかできたら…」
だったりするわけで。

なんだかんだ言われ続けていますが、ジャンプシステムは現在のビジネスモデルが成立しなくならない限り、週刊少年ジャンプ週刊少年ジャンプであるために運用し続けなければいけないんだろうなあと思ってます。
しかし、そこからこぼれてしまった作品はもう集英社の売り上げに貢献できない作品ばかりかというと、絶対にそんなことは無いと思うんですよ。
うまく資源を再配置してやれば、より多くの人を幸せにできる図式が描けるんじゃないですかねえ。
P2!の場合で言えばジャンプ感想系ブログでいくつか見かけたけどスクエアへの移植とか。

武装錬金が打ち切り後にアニメ化まで果たして今も主題歌がニコニコを賑わせていたり、皇国の守護者もトラブルに巻き込まれての打ち切り終了だったりと(噂のレベルだと原作者が要因にあるっぽいけど)、どうも今の集英社って資源の活用が「ヘタ」なんじゃないかしらんとどうしても思ってしまいます。

マンガ資源の再配置を思うとき、いつも浮かぶのが「おれはキャプテン」です。
あれはとても面白いマンガですが、確かに画風に癖があって多分読む人を選ぶと思っていたし、マガスペに移籍されるという話を聞いたときも「なるほど」というのが正直なところでした。
でも、マガスペ移籍後も好評連載中であるところを見ると、新天地であのマンガを愛してくれる人とちゃんと出会えたようで、とても幸福な移籍と言えるんじゃないでしょうか。

P2!はもはやこのような幸福にめぐり合える可能性は低くなっていますが、せめて今後出てくる新しいマンガについては、状況に応じた資源配分という選択肢があるということを集英社には頭に入れてほしいなあという希望を胸に感想を〆たいと思います。

単行本が出たらまたそのときに思ったことを書こうかな。